企業業績は良くないのに、なぜ株価が上がるのか?歴史的な金融緩和と、歴史的な低金利、それに続くのは歴史的大相場⁉

「企業業績がすごく良くなったわけでもないし、コロナもまだ収束したわけではないのになぜ株価が上がってるんですか?」

まず、考え方が逆です。

株価は実体経済に先行します。

決算書の読み方とかがわかると株式投資の成績があがると思っている方は多いようですが、そんなことに意味はあるのかなと、私はいささか疑問に感じています。(もちろん勉強は大切ですが、それが投資の成績向上に繋がるかという点においてです。)

では今起こっていることを、(大雑把に)考えてみましょう。

企業の業績が上向くためには、何が必要か?

物が売れなければなりません。

物が売れるには、消費者(家計)のお金に余裕が必要です。

また、消費するための時間も必要です。

アベノミクスの最中にも、安倍総理も企業側に事あるごとに賃上げの要望を出してました。

消費者(家計)にお金がなければ、消費が増えようがないからです。

消費するための時間の捻出にも積極的でしたね。

つまり、働き方改革です。

賃上げと消費するための時間の捻出、これにより需要の拡大→企業の業績向上→賃金上昇→需要の拡大という好循環を生み出そうとしていたわけです。

個人的には、賃金上昇が十分に行われなかったし、うまくいったとは言い難いと思いますが。

さて、ここで消費拡大のために消費者(家計)の資産を増やす方法がほかにも思い浮かびます。

株の値上がりです。

株価の上昇により、家計の資産が増加し、需要の拡大につながっていくサイクルも考えられます。

金利はある程度コントロール可能なので、債券を高値に維持することで債券の利回りを0近辺に維持します。

世界中の資産は、ほぼ債券か株式の形で存在しています。

そこに、世界的な金融緩和でジャブジャブのお金があります。

債券では利回りはありません。

では、お金はどこに流れるか?

行き場を失った膨大な資金を受け入れるだけの市場規模は株式市場以外には考えられない。

いずれ株式市場に流れ込んだ資金が、株価を引き上げる。

株価の上昇で、投資家の懐が潤い、消費の拡大、需要が創造される。

世界中がこうして、好循環を生み出そうとしてきました。

ところが、(特に日本ではバブルの後遺症とも言える株式への異常なほどのネガティブなイメージもあり)なかなか貯蓄から投資への資金移動(グレートローテーション)が起こりませんでした。

私は今回の株価の上昇はまだ、序の口、はじまりにすぎないと考えています。

リーマン・ショック後の債券バブル状態からの是正が、いまやっと起こりつつある。そのうちに起こると言われながらなかなか起こらなかった債券から株への資金移動(グレートローテーション)が始まりつつあるのではないかと考えています。

歴史的な金融緩和と低金利。それに伴って歴史的な大相場が起こりつつある。そういう可能性が十分に考えられるということです。あまり、弱気にならないほうが良いと思います。

もう世界的に株価は随分高いところまで来たように思えます。いまさら買って大丈夫か?

そう思われる方も多いでしょう。

ちなみに私は、インデックス投資原理主義者として、株価は(たまに行き過ぎることはあっても)基本的に常に正しい。適正な価格であるとの立場ですので、リスクの許容度の範囲内である限りは構わず買います。常に今が買いどきです。

たいだい私の相場観など全くあてにならないし、実際どうでも良い話なんですけど、まさに”稲妻の瞬く瞬間”とも思える最近の株価の上昇ピッチに、ついつい柄にもない相場観の話をしてしまいました。

投資は自己責任です。くれぐれも最終判断はご自身でお願いします。

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