資産運用でよい結果を生むのに、それほどたくさんの知識は必要ありません。
そうはいっても、なんだかわからないことだらけで何が大事で何がそうでないのか全然わからないよ、という人が多いでしょう。
ここでは、必ず知っておくべき本当に大切なポイントだけを解説しようと思います。
資産運用で重要な基本原則は3つです。
- 長期投資
- 分散投資
- 低コスト
効率よく運用するための注意点は2つです。
- 毎月分配型を避けること
- リスク抑制型、安定型を避けること
これを知れば、あなたはもう、おかしな金融商品に騙されることはなくなるはずです。
安心して資産運用のスタートをきるために、是非、一通り目を通してみてください。
資産運用で大切な3つのポイント
長期投資
まず大切なのは「長期投資」です。具体的に何年ということではなく、必要になるまではそのまま保有しておくということです。
これは、むしろ短期的に売買してはいけないという意味合いが強いです。
短期での値動きを正確に予想することは誰にもできないわけですから、それはもう「投資」ではなく「投機」単なるギャンブルになってしまいます。
売買のたびに、税金や手数料をとられて良いことは何一つありませんし、取引の相手はプロ中のプロであることを忘れてはいけません。
資本が生み出す利益をじっくりと積み上げるために、短期的な価格変動に惑わされないようにしましょう。
分散投資
分散投資もすごく大切なポイントです。
分散投資にはリターンを減らさずにリスクだけを減らす効果があるからです。
期待リターンが5%の、同じ要因で全く逆の値動きをする2つの資産があれば、あわせもつことでリスクを消し去りつつ5%のリターンを安定的に受け取ることが可能になります。
また、特に国際分散投資はとても重要です。
例えば、バブル景気の最盛期に日本株だけに投資した人はいまだに含み損をかかえていますが、同時期に他の先進国株にも投資できていたら、資産は何倍にも増えているのです。
何か特定の分野や資産に集中して投資することは避けるべきです。
低コスト
コストを意識することは非常に重要です。
投資の適切なタイミングも今後どの資産がよりリターンを生むかも、わからないし考えても無駄なので分散して長期保有するほうが良いというわけです。
しかし、コストだけは自分の力で確実に成績を向上させることができます。
投資信託には、主に、購入時に支払う購入時手数料と、運用期間中に継続して発生する運用管理費用(信託報酬)があります。
特に運用管理費用(信託報酬)に関しては、運用している間ずっと発生する費用ですし、複利の効果もあって長期ではたいへん大きな差となりますので、特に注意しておく必要があります。
投信を購入するときは、手数料、特に運用管理費用(信託報酬)の低いものを選びましょう。
以上のことを意識していれば基本的に資産運用で大きく失敗することはないといっても良いでしょう。
2つの注意すべき点
ここでさらに、運用効率を悪化させてしまわないための注意点を付け加えておきます。
注意点は2点です。
毎月分配型でないこと
毎月分配型には注意が必要です。
分配金を受け取ることは、資産運用でお金を増やすために最も重要ともいえる「複利」の効果を低下させます。
また、利益が出ていればその都度税金を引かれて、良いことは何ひとつありません。
ただ自分のお金を払い出しているだけなのに、利益からの分配であるかのように誤認しているケースも多く、注意が必要です。
リスク抑制型、安定型でないこと
リスク抑制型や安定型のファンドもあまりおすすめできません。
これらのファンドは、資金の大半をリスクが低いかわりにリターンも期待できない資産で運用するケースが多く、手数料を支払ってまで保有する意味がありません。
リスクを減らしたければ、投資金額そのものを減らせば済むことです。
リスク抑制型や安定型は、初心者向け商品として勧められるケースが多いですが、安易に選択しないようにしましょう。
「長期・分散・低コスト」で合理的に投資をしよう
以上の点をきちんと押さえていれば、すべての投資家が市場から適切にリターンを得られるはずです。
少なくとも過去はそうでしたし、私自身もこの方法で資産を増やしています。
GPIF(ジー・ピー・アイ・エフ)も基本的に同じような運用をしていますし、実はプロの投資家も自分の資産はこのような運用をしている人が多いのです。
「投資で損した!」や「全然儲からない!」などといっている人は、必ず上記のポイントや注意点で守っていないところがあるはずです。投資で儲からないのには、ちゃんとその理由があるわけです。
みなさんもポイントをおさえた合理的な投資手法で、資本主義市場からのリターンを適切に享受しましょう。
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